2025/3/17 公開
家作りを考える際、子どもの学習環境を整えることは重要なポイントです。リビングの一角や階段ホールなどにスタディースペースを設けることで、学習の習慣を身に付けやすくなり、家族とのコミュニケーションも取りやすくなります。しかし、設計次第では「使いにくい」「狭く感じる」といった悩みが出ることもあるでしょう。
そこで本記事では、スタディースペースを作るメリットや注意点、おすすめの配置場所、間取りの工夫を詳しく解説します。さらに、タイセーハウジングが手掛けた実例もご紹介しますので、一緒に希望のスタディースペースのヒントを見つけてみましょう。
スタディースペースとは、リビングなどの一角に設けられる子どもの学習スペースのことです。個室の子ども部屋とは違い、家族の気配を感じながら勉強できるオープンな空間である点が特徴です。
また子どもが使いやすい高さのデスクや収納を取り入れるなど、学習に適したレイアウトやデザインが工夫されることが多く、大人のワークスペースとは異なる用途で設計されます。
注文住宅では、ライフスタイルに合わせて自由に間取りを決められるため、スタディースペースを取り入れる家庭も増えています。
では、スタディースペースを設けることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
スタディースペースをリビングやダイニングなどのオープンな空間に設けることで、家族のそばで勉強できるのは大きなメリットです。分からないことがあればすぐに質問できるため、学びを深めやすくなります。また親も子どもの様子を見守りながら家事ができるので、家事と子育ての両立がしやすくなるのも魅力です。スタディースペースがあることで、家族と自然に会話が生まれ、勉強をサポートしやすい環境が整うでしょう。
スタディースペースを設けることで、子どもは自然と勉強の習慣を身に付けやすくなります。家族とコミュニケーションを取りながら学ぶことで、勉強に対する抵抗感が少なくなり、楽しみながら取り組める点は大きなメリットと言えるでしょう。
特に小学校低学年のうちは、親のサポートが重要ですが、スタディースペースがあれば、帰宅後すぐに勉強へ取りかかりやすくなり、学習のリズムを作りやすくなります。
スタディースペースは、限られた床面積を有効活用できるのが大きな魅力です。個室を設ける場合に比べて必要な面積が少なく、施工コストも抑えやすくなります。
子ども部屋や書斎を作るにはある程度の広さが必要で、その分、内装やインテリアの費用もかさみます。しかし、スタディースペースなら建具を設ける必要がなく、シンプルな設備で設計できるため、予算を抑えやすいのもメリットです。そのため、家作りの中でも手軽に取り入れやすいアイデアといえるでしょう。
スタディースペースは、学習や仕事だけでなく、家族全員が幅広く活用できる便利な空間です。親のリモートワークの拠点として使えるだけでなく、子どもの勉強スペースにもなり、さらに趣味や家事のコーナーとしても役立ちます。
例えば、調べ物や読書、裁縫、アイロンがけなど、さまざまな用途に対応できるため、家族が自然と集まりやすい場所にもなります。
スタディースペースには多くのメリットがありますが、設計や使い方によってはデメリットを感じることもあります。せっかく作ったのに使いにくいと後悔しないためにも、注意すべきポイントを事前に把握しておくことが大切です。
スタディースペースはオープンな環境のため、生活音や家族の会話が気になり、勉強に集中しにくい場合があります。特に、オンライン授業や集中力を要する学習では、音の影響を受けやすい点には注意しなければなりません。
例えば、リビングの一角や吹き抜けの階段ホールに設ける場合は、できるだけ静かな場所を選ぶのがおすすめです。集中しにくい場面では、個室を活用するなど、柔軟に使い分ける工夫をすると良いでしょう。
スタディースペースを設けると、リビングダイニングや階段ホールなどの他の空間が狭くなる可能性があるため、圧迫感を与えない工夫が必要です。
例えば、キッチン横に配置すれば、空間を広く使いやすくなります。またスタディ用の椅子を常設せず、ダイニングチェアと兼用したり、折りたたみ式の椅子を取り入れたりすることで、必要なときだけ使えるようにするのも有効です。
こうした工夫を取り入れることで、限られたスペースでも快適に過ごせる環境を作れます。
スタディースペースは、勉強やテレワークの場として便利ですが、将来的に使わなくなる可能性もあります。特に、子どもが成長すると個室で勉強するようになり、スタディースペースがデッドスペース化することも考えられます。
将来も無駄なく活用するためには、子どもが巣立った後の使い道や、他の用途に転用できる設計をあらかじめ考えておくことが大切です。間取りを決める際は、長期的な視点で暮らし方をイメージし、柔軟に使える空間作りを意識しましょう。
スタディースペースを効果的に活用するには、どこに設置するかが重要なポイントになります。使いやすい場所を選ぶことで、勉強のしやすさや家族の動線にも影響を与えます。具体的にどのような配置が適しているのか、スタディースペースを設けるのに適している場所をご紹介します。
リビングやダイニングは、スタディースペースの設置場所として特に人気があります。家族が多くの時間を過ごす空間のため、子どもが勉強する様子を親が見守りやすく、家事をしながら声を掛けることも可能です。自然なコミュニケーションが生まれやすい点もメリットといえるでしょう。
スキップフロアにスタディースペースを設けると、オープンな空間でありながら、適度なプライベート感を確保できます。家族の気配を感じつつも、個室のように集中できるため、特に子どもが勉強する場所として理想的です。適度な距離感があることで、リラックスしながら学習に取り組めます。
居住スペースを圧迫せずにスタディースペースを作るなら、階段ホールを活用するのがおすすめです。吹き抜けを取り入れると、家族の気配を感じながらも、リビングから少し距離を取って勉強に集中できます。コンパクトな空間ながらも、うまく活用すれば快適な学習スペースになります。
階段の踊り場をスタディースペースにすると、限られた空間を有効活用できます。1畳ほどのスペースでも設計が可能なため、リビングや個室に十分なスペースが取れない場合でも、勉強や作業に適した環境を確保できます。省スペースながら、しっかりとした学習スペースを作れるのが魅力です。
階段下のデッドスペースをスタディースペースとして活用するのも、効率的な方法の一つです。特にリビング階段と組み合わせれば、家族の近くで学習できる場所として機能します。ただし、階段の形状や高さによっては使いにくくなることもあるため、設計の際は専門家と相談し、窓の配置や色使いで圧迫感を抑える工夫が大切です。
ロフトにスタディースペースを設けると、秘密基地のような特別な学習空間が作れます。天井高が1.4メートル以内のため、程よくこもれる環境が整い、落ち着いて作業ができるのが魅力です。リビングと程よい距離感がありながらも、親の目が届く範囲にあるため、安心して勉強に取り組めます。
スタディースペースを快適に使うためには、間取りの工夫が欠かせません。配置や広さ、収納の有無など、設計の段階でしっかり検討することで、長く使える空間になります。使い勝手の良いスタディースペースにするために、押さえておきたいポイントを紹介します。
スタディースペースを快適にするには、用途に応じた机の奥行きと幅を適切に設計することが重要です。一人で使う場合は幅80~100cmが理想的で、二人で使うなら150cm以上あるとゆとりを持って使えます。
奥行きは50cmでも十分ですが、60cm確保すると教科書やパソコンを広げても余裕が生まれます。子どもの成長や使用目的を考慮し、実際にノートや教材を並べて、使いやすさと居住空間のバランスを確認しましょう。
スタディースペースを快適に使うためには、収納の工夫が欠かせません。収納が足りないと、机の上が散らかりやすく、せっかくの学習スペースが物置化してしまう可能性があります。カウンター下のスペースを活用したり、高さを調整できる棚や可動式ワゴンを取り入れたりすることで、すっきりと片付けやすくなります。
また年齢によって収納する物のサイズが変わるため、子どもが自分で整理しやすい高さに設計することも大切です。
スタディースペースでは、適切な明るさを確保するための照明が必要です。リビングや階段ホールの天井照明だけでは、手元が暗くなり、視力に影響を与える可能性があります。
特に、勉強中は長時間目を使うため、デスクライトやスポットライトを設置し、しっかりと手元を照らす工夫をしましょう。照明の色や角度にも配慮すると、より快適な学習環境を作れます。
近年、学習環境にはタブレットやパソコンの使用が欠かせなくなっています。そのため、スタディースペースを作る際は、コンセントの位置や数をしっかり考えておくことが大切です。デスク周りに使いやすい高さで配置すれば、充電しながら作業しやすくなります。またWi-Fiルーターの設置場所にも注意し、通信環境を整えることで、より快適な学習スペースを実現できます。
スタディースペースは、子どもが成長すると使われなくなる可能性もあります。使わなくなった後に物置になってしまわないよう、将来的な活用方法を考えておくことが大切です。
例えば、収納やデスクの配置を柔軟に変更できるように設計すれば、趣味や仕事用のスペースとして転用できます。ライフスタイルの変化にも対応できるスタディースペースを作ることで、長く活用できる空間を実現しましょう。
スタディースペースは、工夫次第で学習スペースとしての機能性だけでなく、インテリアの一部になるデザイン性を持たせることも可能です。ここでは、実際の施工事例を見ながら、おしゃれで快適なスタディースペースのアイデアを紹介します。
リビングに隣接したスタディースペースを、おしゃれなカフェのような空間に仕上げました。シンプルで洗練されたデザインに、間接照明を取り入れることで、手元を明るく保ちながらも落ち着いた雰囲気を演出しています。圧迫感を抑えるために小窓を設置することで、開放感のあるスペースとなりました。
2人分の広さを確保しているため、兄弟姉妹で一緒に宿題をしたり、親がリモートワークをしながら子どもと並んで使ったりもできます。収納スペースも充実しており、机の上が散らかりにくく、常にすっきりとした状態を保てるのも魅力です。
こちらから間取りや写真をご確認いただけます。
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タイセーハウジングの公式Instagramでもご紹介しています。
タイセーハウジング公式Instagram
厚木市温水西にあるモデルハウスでは、階段の一角にスタディースペースを設けました。家族が行き来する場所にあるため、適度に気配を感じながらも集中できる環境が整っています。
昼間は大きな窓から自然光が差し込み、明るく快適に使え、夜は手元を照らすデスクライトと天井照明をバランスよく配置し、暗くなっても学習や作業がしやすい空間です。コンパクトながらも使い勝手の良い、開放感のあるスタディースペースに仕上がりました。
写真や動画などをこちらからご確認いただけます。
太陽とあそぶ アウトドアリビング
タイセーハウジングの公式Instagramでもご紹介しています。
タイセーハウジング公式Instagram
スタディースペースは、設置場所や間取りを工夫することで、ただ勉強や作業をする場ではなく、家族の暮らしに溶け込み、長く活用できる快適な空間へと変わります。
タイセーハウジングでは、機能性とデザイン性を兼ね備えたスタディースペースをご提案し、希望の暮らしを実現するお手伝いをしています。注文住宅ならではの自由な設計で、お客さまのこだわりを反映した家作りが可能です。さらに、土地探しからサポートすることで、スタディースペースを含めた住まいをトータルでご提案します。
快適でおしゃれなスタディースペースを取り入れた家作りをお考えの方は、ぜひ資料請求をご利用ください。家作りのヒントや実例をご覧いただけます。