2024/8/1 公開
住まいはさまざまな設備・建材が集まって構成されています。例えば、床材 / 屋根材 / 外壁材 / 内壁・天井材 / 断熱材 / サッシ / 洗面化粧台 / 玄関ドア / 室内・内装ドア / トイレ / システムキッチン / ユニットバス / 住宅用換気システム / 給湯器 / カーポート / ガレージ / 太陽光発電システムなどがあり、それぞれの設備・建材を得意とするメーカーが存在します。そのため、ある程度設備・建材メーカーを知っておくと、設備・建材選びの役に立つことがあるので、少なくとも国内シェアをある程度誇っているメーカーの名前くらいは覚えておくとよいでしょう。
なお、このページでは国内で設備・建材の製造を行っていたり、輸入販売しているメーカーさまを中心にご紹介させていただきます。海外にも建材を取り扱っている数多くのメーカーがありますが、日本の建築基準法に定められた例示仕様やJIS規格・JAS規格に適合しないものもあり得るため、ここでは取り扱っておりません。
【主な取扱設備・建材】 カーテン・カーペット・ラグ&マットなど
1950年に設立された企業で、大阪府大阪市西区に本社を置いています。1947年に広島で創業した大阪装飾工業営業所を起源としますが、その後は大装へ改称し、1992年には現在の社名であるアスワンに変更されました。この社名のアスワンは1963年に同社が立ち上げたブランド『アスワン』からきています。また、アスワンというブランド名自体は、エジプト文明発祥の地であるアスワン地方のように、新しい文化創造の源流にしたいという願いを込めて名付けられました。主にカーペットや床材などの室内装飾商品、壁装材や建築資材などを取り扱っており、2001年には光触媒壁紙である『スーパーチタン』を開発などを行っています。
【主な取扱設備・建材】 建築、住宅用ガラス・耐火煉瓦
世界最大級のガラスメーカーで、1907年に旭硝子株式会社として兵庫県尼崎市で創立されました。これは 岩崎俊彌(三菱財閥の2代目総帥・岩崎彌之助の次男)によって創立されたもので、各社が板ガラス国産化に成功していない中、1909年に板ガラスの国産化に成功しました。また、ガラス熔解槽窯で使っていた輸入の耐火煉瓦に変わり、耐火煉瓦事業を起こして国産の耐火煉瓦を生産できるようにしたり、化学品事業サイトを起こし、板ガラスの原料であるソーダ灰の製造を日本で行えるようにするなど、日本の化学工業を支えてきました。
2018年には、英語の社名『Asahi Glass Company』の頭文字をとった『AGC』を正式な商号として変更しています。なお、旭化成や旭光学工業などとは商号が似ていますが、全く無関係の企業となっています。
【主な取扱設備・建材】 ドア・サッシ・インテリア・エクステリア
富山県高岡市に本社を置いている企業で、元を辿ると1960年に設立された三協アルミニウム工業株式会社と、1948年に設立された立山鋳造株式会社に由来します。三協アルミニウム工業株式会社の創業者の竹平政太郎と、立山鋳造株式会社の創業者の竹平栄次は実の兄弟であったため関係が深く、2003年に経営統合が行われ、2006年に三協立山アルミが発足しました。2012年には、三協立山アルミ株式会社と三協マテリアル株式会社およびタテヤマアドバンス株式会社が合併し、三協立山株式会社となりました。国内シェア第3位を誇っているアルミ建材の業界大手で、主に玄関ドア・引戸、窓やサッシ、門やフェンス、車庫などの製品を取り扱っています。
【主な取扱設備・建材】 エレクトロニクス・電子部品
1935年に株式会社早川金属工業研究所として設立された企業で、大阪府堺市堺区に本社を置いています。元を辿ると、創業者である早川徳次が徳尾錠というベルトのバックルを発明し、独立開業したのが始まりです。その後1915年に、アメリカ人が開発した『メカニカル・ペンシル』を元に、国産のシャープペンシルの先駆けとなる『エバー・レディー・シャープペンシル』を開発し、大ヒットさせました。1970年に改称した、現在の社名である『シャープ』の名前の由来は、ここからきています。現在では様々な家電などの電子機器や電子部品の製造・販売を行っており、住宅建材では太陽光発電システム・蓄電池システムを取り扱っています。
【主な取扱設備・建材】 セキュリティグッズ
1965年に設立された企業で、本社は東京都港区に置いています。『ALSOK』の呼び名で知られており、警備・セキュリティサービスを全国的に展開しています。ちなみに以前のサービスブランド名は『SOK』で、綜合警備保障」の略称である綜警(そうけい)から取られたものが使われていました。現在の『ALSOK』は、綜合警備保障の理念である『いつでも安心を(ALWAYS-SECURITY-OK)』に由来しています。設立初期には金融機関の警備に強みを発揮してきましたが、IT機器が発達した現在では一般家庭にも『ホームセキュリティBasic』『HOME Premium』シリーズなどのセキュリティサービスを提供しています。
【主な取扱設備・建材】 エアコンなど
1875年に発明家である田中久重が銀剤に電信機向上を創設したのが始まりです。田中久重はからくり人形「弓曳童子」や、和時計「万年時計(万年自鳴鐘)」などを開発したことから、「からくり儀右衛門」として知られています。東芝の社名は1939年に商号変更した「東京芝浦電気株式会社」に由来しているもので、現在は東京都港区と神奈川県川崎市幸区に本社を置いています。
大手重電3社(日立製作所、東芝、三菱電機)の一角と呼ばれており、白物家電の日本におけるパイオニアでしたが、2015年の粉飾決算による経営不振発覚を契機に、主力事業としていたBtoC事業の白物家電事業、テレビ、パソコン事業及び医療機器事業、メモリ事業を中国企業などに売却し、社会インフラを中心とするBtoB事業を中心としたメーカーに転換しました。
【主な取扱設備・建材】 キッチン・バスルーム・サニタリー
兵庫県神戸市中央区に本社を置いている住宅設備機器の製造販売を行うメーカーで、1951年に能率風呂工業株式会社として設立されました。当時の社名である『能率風呂工業株式会社』は、その名の通り『能率のいい風呂』という意味からきています。それまでの木製風呂よりさめにくいタイル風呂や、浴室から直接点火・消火ができるマジコンを開発するなど、日本のお風呂文化の発展と共に人々の生活水準の向上に貢献してきました。主に給湯器・TES機器(ガスを燃料とし、温水によるセントラル暖房システム)・浴槽・コンロやレンジを取り扱っており、特に給湯器は国内で高いシェアを誇っています。
【主な取扱設備・建材】 エアコンなど
創業は1910年、久原鉱業所が所有する日立鉱山で修理工場として発足したのが始まりです。その後1920年に日立製作所として久原鉱業所から完全独立を果たしました。茨城県の日立市は、1939年に日立町と助川町が合併したことで生まれた市ですが、日立鉱山の開発や日立製作所の発展に伴う産業の集積化と人口増加により生まれたともいえます。
現在では日本最大規模の総合電機メーカー、そして世界有数の大手電機メーカーとなっており、全世界に製造・販売拠点を広げる多国籍企業でもあります。なお、日立というと巨大な樹の画像と共に流れる「この~木なんの木 気になる木~♪」という歌詞のCMで有名ですが、実際にこの樹はアメリカ合衆国ハワイ州のオアフ島に存在し、現地の観光名所となっています。
【主な取扱設備・建材】 システムキッチン・バス・タイル・サニタリー・アルミサッシ・シャッター・玄関ドア・エクステリア
東京都江東区に本社を置く建築材料・住宅設備機器業界最大手の企業で、2010年に設立されました。成り立ちが複雑で説明が長くなるので割愛しますが、成り立ちにおいて様々な企業の設立、子会社化、吸収合併を進めてきており、『トステム』『INAX』『新日軽』『TOEX(東洋エクステリア)』『サンウエーブ』などの一部の企業名は、現在LIXIL商品のブランド名として残っています。主に様々な設備・建材の開発・製造・販売を行っており、キッチンやバスルーム、窓、玄関ドアや引戸、インテリア建材、トイレ、エクステリア、屋根・外壁材などを総合的に取り扱っています。なお、「LIXIL」とは、「住」(LIVING)と「生活」(LIFE)から作られた造語となっており、「住生活」を表現しています。
【主な取扱設備・建材】 ドア・サッシ・インテリア・エクステリア
1957年に吉田商事株式会社として設立されたアルミ建材メーカーで、本社は東京都千代田区に置いています。ファスナーのメーカーとして知られており、設立当時からファスナーの加工販売を行っていました。その後アルミ建具、アルミサッシなども生産するようになり、1990年にYKKグループ建材事業の中心として、YKKアーキテクチュラルプロダクツ(略称:YKK AP)が設立されました。2002年には略称だったYKK APを社名とする、YKK APk株式会社へ改称されています。現在では、住宅建材として窓、サッシ、シャッター、雨戸、網戸、面格子、住宅用電装商品、玄関ドア・引戸、勝手口ドア、浴室出入口、室内ドア・引戸、室内階段、フローリング、バルコニー、テラス、オーニング、門扉、フェンス、カーポート、外装材、複層ガラスなど幅広く取り扱っており、特にアルミサッシの国内シェアはトップを誇っています。