ほぼ正方形の敷地に、南北に二の字型に配置されたボリュームを渡り廊下と階段が繋いだ、「ユ」の字を縦にしたようなプラン形状の住宅です。
廊下の手前で扉によって区切られたプライベート居室群を南側の1階にその上をLDKとした「居住棟」、しばしば泊まりに来る親戚や友人のための和室を北側の1階にその上を洗面・浴室とした「ユーティリティ棟」を配置し、廊下と階段で接続した隙間にウッドデッキやガレージスペースを設けています。この住宅のように、間取りを機能や仕様頻度によってエリア分けして構成するのもプランニングテクニックのひとつ。これで友人がプライベートな寝室に間違って入ることも無く、安心して招くことが出来ます。
LDKのインテリアには努めてモノトーンの素材を使い、光や影の明暗が美しく映えるモダンな空間に。和室は壁紙を貼り分けて色のトーンを落としながら、素材感を活かして和の雰囲気に。寝室は間接照明やファブリック柄の壁紙で落ち着いた空間に仕上がっています。
部屋ごとに違ったテイストのインテリアが楽しめるのも、空間を分けて構成した、この家の効果なのです。