注文住宅で子ども部屋を作るコツと注意点は?
おすすめの広さやレイアウトなども解説

2024/12/16 公開

注文住宅で子ども部屋を作るコツと注意点は?おすすめの広さやレイアウトなども解説

「子ども部屋は必要なのか」「個室は何歳から用意するべきか」

マイホームの新築を検討する際、子ども部屋を作るべきか迷っている方もいるのではないでしょうか。子ども部屋には自立心を育む効果がある一方、一人で部屋にこもってしまうリスクもあり、メリット・デメリットを十分に理解しておくことが重要です。

本記事では、子ども部屋作りのポイントとして、年齢に応じたおすすめの広さやレイアウト、収納計画、将来を見据えた間取りの工夫などを解説します。注文住宅を建てる前に確認しておくべき注意点や、建築実例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

注文住宅を建てる際に子ども部屋は必要?

注文住宅を建てる際、子ども部屋の必要性を考える方もいるでしょう。近年では、親の目が届く場所で宿題などをするリビング学習の良さが見直され、オープンスペースを設けて家族の様子を感じながら過ごせる間取りを選ぶ家庭も増えています。

しかし、子どもの成長に応じて個室が必要になるタイミングは多くの家庭で訪れます。特に小学校高学年から中学生は、定期テストや受験など集中して勉強に取り組むべき時間が増える時期です。友だち同士で電話や会話をするために個室が欲しいと考えるようになる子どももいるでしょう。

子ども部屋を用意するかどうかの考え方は、家庭によってさまざまです。用意するにしても将来は趣味や仕事など別の目的に使えるよう、柔軟な設計を意識するのをおすすめします。

子ども部屋を作るメリットはどこにあるのでしょうか。ここでは、プライバシーの確保や自立心の育成、整理整頓の観点から子ども部屋を用意するメリットを解説します。

子どものプライバシーを確保できる

専用の部屋を作ることで、子どものプライバシーを確保できます。乳幼児期や小学校低学年までは、リビングなど家族が集まるオープンスペースで過ごすことが多いものの、思春期を迎えると家族と適度な距離を持ちたいと感じ始める可能性があります。

個室があれば、子どもが自身の世界を持つことができ、安心できる空間となるでしょう。家族と適度な距離感を保つことで互いのストレスも軽減され、無用なトラブルを防ぐ効果も期待できます。

子どもの自立心を育てられる

自立心を育てられることも、子ども部屋を作るメリットです。室内を整理整頓したり、学習計画を自ら考えたりすることで、親への依存度が下がり、自主性が芽生えます。子ども部屋は単なる個室ではなく、子どもが自分で考えて行動する力を養う大切な場所ともなるため、成長過程で重要な役割を果たします。

共有スペースが散らからない

子ども部屋を作るメリットには、共有スペースが散らからないこともあります。子ども部屋がない場合、教科書やノート、おもちゃなどは共有スペースに放置されるでしょう。くつろぎの空間が子どもの持ち物で散らかり、親にとってストレスとなります。

子ども部屋があれば持ち物を自分のスペースで管理できるため、リビングなどの共有部分はすっきりと保てます。子ども部屋の整理整頓を通じ、物を管理する習慣や責任感が身に付くのもメリットです。

子ども部屋を設けることで生まれる課題もいくつかあります。子どもの様子が分かりづらくなったり、掃除が行き届きにくくなったりするデメリットを解説します。

子どもの様子が分かりづらくなる

子ども部屋のある生活で注意すべき点は、子どもの様子が把握しにくくなることです。自分の部屋に長時間いることで、ゲームに没頭したり、深夜までスマートフォンを使ったりするなど、望ましくない生活習慣が親の目から見えにくくなります。

部屋にこもりがちになると、家族との会話や顔を合わせる機会も自然と減ります。こうした事態を避けるためにも、子ども部屋の使い方は家族でしっかりとルールを設けることが大切です。

部屋に引きこもってしまう可能性がある

部屋に引きこもってしまうのは、子ども部屋を設ける大きなデメリットになり得ます。引きこもるのは、家族とのコミュニケーションや友だちとの外遊びより、自室で過ごす方が居心地が良いと感じることが原因です。

室内遊びを好んだり、人との関わりが苦手な子どもは引きこもりがちになったりするケースもあるため、小さい頃から外遊びや家族との時間を意識的に設ける工夫が必要です。

掃除が難しい

子ども部屋を作るデメリットには、掃除の負担が増えることもあります。部屋に家族が入るのを嫌う子どもであれば、そもそも掃除をしにくくなります。

掃除の負担を減らすには、子どもが自分で掃除や片付けができるよう、基本的な方法を教えながら練習する時間を設けることが大切です。最初は親子で一緒に取り組み、徐々に任せていくなど、成長に合わせて教えていくのが重要です。

将来使わなくなるかもしれない

子ども部屋を設ける際に考慮すべき点として、その必要期間が意外と短いことが挙げられます。幼少期は家族と一緒に過ごすことが多く、就寝も親と同じ部屋を求めるケースも多いでしょう。

子どもの成長とともに進学や就職で家を離れると、将来にわたり使われない部屋となるかもしれません。せっかく設けた部屋が無駄なスペースになる可能性には注意が必要です。

子ども部屋に必要な広さやレイアウト

子ども部屋の広さやレイアウトは、子どもの年齢や使い方によって変わります。勉強机やベッド、収納スペースなど、必要な家具を考慮しながら適切な広さを検討しましょう。ここでは、子ども部屋作りの具体的なポイントを解説します。

必要な広さは3.75〜8畳

子ども部屋に必要な広さは、一般的に3.75~8畳程度とされています。ベッドや学習机、収納など必要な家具を配置できる広さを確保しつつ、成長に合わせた空間作りをするのが大切です。

3.75畳は最小限の広さ

3.75畳は、シングルベッドと学習机をちょうど配置できる最小限の広さです。3.75畳の子ども部屋を2部屋隣り合わせで設け、将来的に間仕切りを取り除いて7.5畳の1部屋として活用するなど、子どもの成長に合わせたフレキシブルな使い方も可能です。

4.5畳なら小さな収納も確保可能

4.5畳はシングルベッドと学習机に加え、必要最小限の収納スペースを確保できる広さです。部屋が狭いため、掃除や片付けの手間を減らせるメリットがあります。

収納が不足する場合はロフトを設けたり、家族共有の大型収納を別室に用意したりする工夫も可能です。部屋の中には日用品や季節の衣類など、すぐに使うものだけを収納すると良いでしょう。

6畳ならテレビ台や本棚も

6畳は、学習机とベッドを配置しても十分に余裕が生まれる広さです。ソファやテーブル、テレビ台、本棚なども設置できるため、勉強だけでなく、くつろぎの空間としても活用できます。高校生や大学生になっても快適に過ごせる広さで、友だちを招いても窮屈に感じません。

8畳は広さゆえの負担も

8畳は子ども部屋としてはかなり広いスペースです。学習机やベッドなど必要な家具を置いても窮屈さを感じません。

ただし、広さゆえに掃除や片付けの手間が増えたり、持て余したりするケースもあるため、子どもの性格や生活スタイルを考慮して検討しましょう。

子どもの年齢別によるおすすめのレイアウト

子ども部屋のレイアウトは、年齢によって変わるのが一般的です。乳幼児期は、個別の部屋を用意するのではなく、リビングの一角に3畳ほどの置き畳を敷いて遊び場を作る方法もあります。

柔らかい畳なら転んでも安全で、何より親の目が届く場所で安心して遊ばせられます。兄弟姉妹がいる場合、最初は一つの子ども部屋を共有し、成長に合わせて個室に分けられるようにする方法もあるでしょう。

小学校低学年では、自分の部屋を持ちながらも、リビングにスタディコーナーを設けて、親が勉強を見守れる環境を整えることをおすすめします。学習を通じて家族間でコミュニケーションを図るのも貴重な時間です。一方、この時期から部屋の片付けや整理整頓を教え、自己管理の習慣を身に付けさせていくことも意識していく必要があります。

小学校高学年から高校生になると、プライバシーや学習環境の面から個室が必要になってきます。4.5〜6畳程度の個室を与え、自立的な生活を送れるよう支援していくことが求められる時期です。

収納計画も入念に

成長に合わせた収納計画を立てることも、子ども部屋作りの重要なポイントです。小学生や中学生になると、地域のクラブや部活動の道具、受験生なら参考書など、収納するものが徐々に増えていきます。

成長とともに変化する収納ニーズに対応できるよう、クローゼットを配置したり、収納スペースの大きさを変えられる家具を購入したりするのがおすすめです。

また、将来子どもが独立した後の部屋の使い方も想定する必要があります。書斎や客室にすることなども考えながらクローゼットの設置場所や大きさを決めることで、長く使える空間となります。

子ども部屋を作る際は、成長に合わせた配慮と将来を見据えた計画が必要です。快適な空間作りのために避けたい失敗と、注意すべきポイントを解説します。

子どもが揉めないようにする

兄弟姉妹がいる場合、子ども部屋の広さや形状に違いがあると、揉める原因となる可能性があります。幼いうちは気にならなくても、成長とともに部屋の広さの違いに敏感になり、不平等感を抱くようになるかもしれません。子ども部屋を計画する際は、できるだけ同じ広さと形状の部屋を用意することをおすすめします。

間仕切りにする場合は音漏れなどの懸念がある

兄弟姉妹がいるケースで子ども部屋を設ける際、最初は一つの部屋にしておき、成長したら間仕切りで分けるケースがあります。部屋を有効に使う手段ではありますが、間仕切りで分ける場合は音漏れが生じやすくなる点に注意が必要です。

壁が薄いと、隣室での会話や音楽などの音が漏れ、互いのプライバシーが保てないだけでなく、ストレスの原因にもなります。プライバシーを守るためにも防音性能の高い間仕切り材を選ぶなど、対策を検討しておくことが重要です。クローゼットや本棚など大きめの家具を間仕切り側に配置して音を遮断する工夫も考えられます。

片付けやすい仕組みを作る

子ども部屋を用意するときに注意すべきポイントには、片付けのしやすい仕組み作りもあります。子どもに片付けや掃除ができるようになってもらうには、幼い頃からの習慣が大切です。

おもちゃや洋服などの定位置を決め、使った後はどこにしまうのかをルール化しましょう。習慣が身に付くにつれ、子どもは物の管理方法を自然と学びます。成長とともに持ち物が増えても、自ら整理整頓できるようになり、自立した生活習慣が期待できます。

子どもと会話ができる工夫をする

子どもとの会話ができる工夫をするのも、子ども部屋を作る際の注意点です。個室があると部屋にこもりがちになり、家族とのコミュニケーションが減る懸念があります。プライバシーを確保しながらも、自然と家族との交流が生まれる間取りの工夫が重要です。

例えば、外出から帰宅した際にリビングを通らないと子ども部屋に入れない動線にしたり、吹き抜けに小窓を設けて子ども部屋の様子を分かるようにしたりするのが効果的でしょう。テレビは部屋に置かずリビングで見るようにするなど、子ども部屋の設備は最小限にすることで、自然と家族が顔を合わせる機会を増やすことも可能です。

将来の子ども部屋の使い道を考えておく

将来の子ども部屋の活用方法を考えておくことも大切です。子どもが独立した後は、親の趣味の部屋や書斎、ゲストルーム、あるいはホームシアタールームとして生まれ変わらせることもできます。

2つに分かれていた子ども部屋の間仕切りを取り払って1部屋にしたり、逆に6畳の部屋を間仕切りで区切って使い分けたりと、柔軟な空間活用も可能です。初めから将来の暮らし方を想定した計画を立てることで、無駄のない住まいを実現できます。

子ども部屋を快適な空間にするには、家具の配置やインテリアの工夫も必要です。子どもが使いやすく、かつ成長に合わせて柔軟に対応できる空間作りのアイデアを紹介します。

最初にベッドと机の配置を決める

子ども部屋のレイアウトで最初に決めるべきは、ベッドと学習机の配置です。これらの家具の位置によって、窓の配置やコンセントの位置が影響を受けます。窓やコンセントは後から位置の変更が難しいため、設計段階でしっかりと検討することが重要です。

ロフトを作る

ロフトを設けるのも、子ども部屋を有効活用するアイデアです。ロフトは収納スペースとして活用できるだけでなく、子どもにとって隠れ家のような空間にもなります。低学年のうちは遊び場になり、成長とともに本棚や部活動の用具など、増えていく持ち物の収納場所としても重宝するでしょう。

壁は手入れのしやすいものにする

子ども部屋を作るとき、壁は手入れしやすいものにするのがおすすめです。幼いうちは、落書きしたり物をぶつけたりして壁が汚れることもあります。塗り壁や無垢材は汚れが落ちにくく、メンテナンスが大変です。

替えやすいクロスや落書きができる壁紙を選べば、子どもの創造性を育みながら実用的な空間を作れます。アクセントクロスを取り入れるなど、遊び心のある空間作りも子ども部屋ならではの楽しみ方です。

タイセーハウジングが手がけた子ども部屋のある家作りの実例を紹介します。成長に合わせた工夫や、家族とのコミュニケーションを大切にした間取りの事例を参考にしてください。

家族の存在を感じられる宝石箱のような家

家族の存在を感じられる宝石箱のような家

子ども部屋の実例として初めに紹介するのは、きらきらと光るジュエリーケースをイメージして設計した家族の存在を感じられる家です。広々としたLDKの上部に吹き抜けを設け、太陽光を取り入れるだけでなく、子ども部屋ののぞき窓から家族の気配を自然と感じられるようにしました。

家族の存在を感じられる宝石箱のような家

子どもは自室からLDKを見下ろすことができ、プライバシーを保ちながらも家族とのつながりを感じられます。階段を上がった場所には小さなスペースを設け、リモートワークなど多目的に活用できます。それぞれの空間を確保しながらも、家族の一体感を大切にした魅力的な住まいです。

こちらから実際の写真や間取り図を確認いただけます。

【建築実例】宝石箱のような家

家族の存在を感じられる宝石箱のような家

こだわりをたくさん叶えた愛着のある家

こだわりをたくさん叶えた愛着のある家

次の実例は「ホテルライクな空間」を希望する奥さまのご要望から生まれた、こだわりを叶えた住まいです。

折上げ天井による開放感や、横幅120センチの大型水槽を設置した熱帯魚スペースなど、随所に工夫が施されています。水槽は重量に耐えられる構造設計を行い、濾過装置を付けずに見た目をすっきりさせました。季節に応じた絵や小物による装飾も楽しめる空間です。

こだわりをたくさん叶えた愛着のある家

子ども部屋は天井に星座が浮かび上がる仕掛けがあり、幻想的な空間を演出しています。地下室も備え、のびのびと遊べる空間を確保しており、家族みんなが愛着を持てる住まいです。

写真や間取りとともに、お客さまの声も紹介しています。
【建築実例】もう希望が叶いすぎたくらい理想の我が家に

陽当たりがよく住み心地の良い家

陽当たりがよく住み心地の良い家

最後は現地販売会で見つけた物件に一目惚れして購入を決めたご家族の事例です。シューズクローゼットや無垢の床板、オール塗り壁、パントリー、アイランドキッチン、広いリビングなど、理想の条件がそろっていたことが決め手となりました。断熱性能が高く、1月でもエアコンが不要なほどの快適な住環境を実現しており、収納面はウォークインクローゼットで十分な広さを確保しています。

子ども部屋の収納も考慮されており、季節ものは階段下スペースを活用してしまっておけます。作り付けの棚の下にバスケットを置くことで整理整頓が可能です。北向きの子ども部屋には天窓を設けて十分な採光を確保し、明るく過ごしやすい空間となっています。

写真や間取りとともに、お客さまの声も紹介しています。
【建築実例】厚木市N様ファミリー

子ども部屋は、子どもの自立心を育むために欠かせない空間です。一方で、プライバシーを確保しつつ家族とのコミュニケーションも大切にした間取りの工夫が必要となります。設計段階から広さや収納、将来の使い道まで考慮し、入念な計画を立てることが重要です。

タイセーハウジングは神奈川県厚木市や東京都世田谷区に拠点を置き、お客さまの希望に寄り添う提案を重ねてこれまで1,000棟以上の住宅をお引き渡ししてきました。土地の条件や予算に合うだけでなく、お子さまへの想いも大切にした家作りを提案します。家族が笑顔になる理想の家作りを検討されている方は、ぜひ一度タイセーハウジングにご相談ください。